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C型肝炎:「養生片仔癀」が実現させた新しい進歩⑨


医療廃棄物の削減によって、コスト軽減と環境保護に貢献する可能性が示されました。
先に述べたとおり、「養生片仔癀」を利用するにあたっての大きなメリットのひとつは、経口による簡便な摂取方法で、肝機能値のすみやかな改善が実現できるということです。
したがって、「養生片仔癀」が肝臓病対策の有効な選択肢のひとつとして普及すれば、利用者の方々の日常生活での負担(注射薬を打つ際の苦痛、通院の手間・費用など)が緩和されるだけでなく、使用済みの注射器をはじめとする医療廃棄物の大幅な削減という、大きな社会的貢献を達成することも可能になるでしょう。これはもちろん、廃棄に必要なコストを軽減できるということも意味します。
調査資料によって細かい数値は異なりますが、現在、日本国内でどの程度の量の医療廃棄物が発生しているか、大阪大学経済学部田村育氏の論文_医療廃棄物_などを参考に目安となる数字をあげてみましょう。
そもそも、患者の血液が付着した使用済みの注射針は、医療廃棄物のなかでも感染性廃棄物に分類されています。日本国内でのその一年間の廃棄処理量を計算すると、病院のベッド五〇〇床あたり○・一トン、一〇〇〇床あたりでは○・二五トン。これに全国の医療施設のベッド数一二三万床にあてはめると、年間約二一万トンの感染性廃棄物が発生することになります。
そのうち、廃棄される注射針の量を一〇%弱とすると、年間約二万トンに相当することになります。その処理に、膨大な処理費がかかることはまちがいありません。
では、こうした医療廃棄物の処理方法はどうなっているのでしょうか。基本的には、焼却炉において処理されるわけですが、その処理容量を超える場合は、粉砕処理の後、生ゴミ、ペットボトルに混ぜて圧縮して、最終処分場において埋め立てられることになります。
そのため、昨今では処分場周辺の住民への健康被害の問題について、懸念されるようになってきました。
一方、注射器を廃棄するにあたってのコストについていうと、主たる肝臓病であるC型肝炎を例にとれば、患者一名の治療で使用される平均的な注射の本数は、半年間で一〇〇本となります。
処理費用を含めると、この注射器の価格は一本二五円で、半年間にかかる注射器のコストは二五〇〇円になるわけです。この数値を、仮に日本人の肝炎患者の総数は三〇〇万人に当てはめると、肝炎治療に必要な注射器の総コストとは、半年間で実に七五億円にものぼると試算できるのです。
同様の計算を、世界的な規模で行ってみるとどうなるでしょうか。WHOが発表している、北米および南米のC型肝炎患者一三〇〇万人に当てはめると、半年間の注射器コストは三二五億円。さらに、世界の_型肝炎患者は一億七千万人といわれていますから、同じコストに四二五〇億円が必要ということになるわけです。
これほど高額なコストは、やはり、すべての国々で十分にまかなえるものではありません。結果として、この問題がネックとなって、多くの患者が適切な治療を受けることができなかったり、注射器の使い回しによる肝炎ウイルスの二次感染が増大するという(後述)、まさに悪循環が発生するわけです。
こう考えると、経口で摂取可能な「養生片仔癀」がもたらすメリットとは、患者さん個人の肝機能値の安定や治療時の苦痛、通院の手間・費用の緩和にとどまらず、感染性廃棄物の処理による環境破壊をくい止めるための一助となることがおわかりいただけるでしょう。
それにしたがって処理コストが削減されれば、国庫負担の軽減につながって、世界的により適切かつ安全な医療が提供されることにも貢献できるはずです。



Author : 謝 心範    2008-05-12