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今日のニュース
  がん予防に関するニュース/09年12.1  
     
 

・新型がんワクチンへの期待
塩野義製薬が膀胱がんワクチンの臨床試験を開始したという。現在はがん患者を対象に安全性を確認しており、成功すればがんに対する薬効を確かめる段階に移って実用化に近付いていく。がん細胞と同時に正常細胞をも攻撃する既存の抗がん剤と比べてがんワクチンには、人間の免疫反応を利用してがん細胞だけを縮小・死滅させるという効果が期待されている。

・大豆と乳酸菌飲料で乳がんリスク/アメリカ
京都大学医学部附属病院乳腺外科戸井雅和教授、と東京大学院医学系研究科大橋靖雄教授が、12月9日からアメリカテキサス州で開催中のサンアントニオ乳がんシンポジウムで、10~40代の女性を対象に実施した乳がんに関する調査の結果を報告した。-「大豆製品や乳酸菌を含む飲料を頻繁に摂取していた女性は、その後の乳がんリスクが小さかった」
調査結果によると、具体的に、乳酸菌飲料を「週に4日以上」摂取していた女性は、「週に3日以下」摂取していた女性より乳がんリスクが34%低くなる可能性が示唆されている。大豆製品についてもよく食べる女性は、あまり食べない女性より乳がんリスクが37~55%低くなっていた。
また、大豆製品の摂取量が同じである場合でも、乳酸菌飲料を「週に4日以上」摂取していた女性は、「週に3日以下」摂取していた女性よりさらに乳がんリスクが低かった可能性が示された。それに、特に大豆製品をあまり食べない女性では、乳酸菌飲料を「週に4日以上」飲んでいると、「週に3日以下」より乳がんリスクが43%減っていた。

・がんの粒子線治療で医療の格差が広がる恐れ
陽子線や炭素線を使うがんの粒子線治療施設の建設や構想は、国内で競い合うように進んでいる。
しかし、関係記事によれば、問題となっているのは、がんの放射線治療のうちX線やガンマ線ではなく、陽子線や重粒子線(炭素線)を使う施設ばかりである。 中の陽子線は水素、重粒子線は炭素原子を加速して照射し、正常細胞を攻撃せずにがん細胞だけを殺し、副作用も少ないとされる。陽子線がん治療は国立がんセンター東病院(千葉県柏市)などの6ヵ所、重粒子線がん治療は兵庫県立粒子線医療センター(同県たつの市)などの2ヵ所で行われている。
さらに、群馬大学ががん治療の重粒子線施設を近く開設など神奈川、愛知、福井県などに構想段階も含めて約10ヵ所でそのがん治療施設の計画が進んでいるという。これに対して「粒子線治療大国」との皮肉な声がある。
また、愛知県では県の支援の下で、民間事業者が重粒子線、名古屋市が陽子線との2つの施設の計画が競合した。前者は資金難で着工延期、後者は市長が計画を凍結、事業続行か否かまもなく結論を出すという。
まず、百億円以上の巨額の建設費が必要だ。名古屋市の場合は約233億円で落札された。自治体がそれを負担すれば、財政の悪化に間違いない。
そして、適用できるがんの種類も、脳腫瘍(脳にできるがん)などしかに限らない。患者の多い胃がん、大腸がんには向かない。肺がんも一部に限っている。
それに、治療対象となるがん患者数は、国内で年間数千人も予測されている。そうであれば、乱立するがん治療施設同士のがん患者の争奪や、適用外の患者の取り込みなどへの心配が必要という。
また、放射線医師、技師のほかに、がん治療計画作成に必要な医学物理士などのスタッフ確保も懸念される。
最大の問題としては、せいぜい検査などにかかる一部の費用に健康保険が適用されるだけで、一クールの治療費約300万円はがん患者が全額自己負担となっている。所得格差によってがん治療を受けられる人、あきらめる人が生まれ、これでは医療の格差が広がる恐れは極めて大きいという。
独自の採算を見込み民間が開設するならともかく、自治体が公金で建設して運営するのは新しい無駄な公共事業になる可能性がある。
「医療の水準を高めるには患者の立場に立ち、国と自治体や関係学会が協議、乱立を避けて施設の適正な配置を行い、扱った症例や治療実績のデータをできるだけ多く蓄積するのが先決ではないか」との見解がある。

・中外製薬はEPO製剤のがん貧血効能を追加申請
今年11月19日に中外製薬は、遺伝子組み換えヒトエリスロポエチン製剤「エポジン注」についてがんの化学療法に伴う貧血に対する効能追加を厚生労働省に承認申請したことを発表した。国内での第3相臨床試験では、主な評価項目である理論輸血率の有意な低下が認められた。エリスロポエチン(EPO)製剤「エポジン注」は、人工透析患者の腎性貧血治療として広く使われている。

Author : 東京人間    2009-12-15